外反母趾(足の親指付け根の痛み)

外反母趾とは?
外反母趾は足の親指(母趾)の付け根(第2関節)が人差し指(第2趾)の方に『くの字』に曲がった状態で、親指の付け根の第2関節が足の内側に突き出し、靴との摩擦で痛みが生じるため、歩行障害の原因になります。進行するにつれ変形がひどくなると、親指の付け根の第2関節が亜脱臼する事もあるので、最悪手術が必要になることもあります。 内反小趾を併発していることも多く、男女比は1:10と圧倒的に女性に多くみられる変形です。
親指の角度が外側に15度以上曲がっているものを外反母趾と診断され、角度で分類されます。(諸説あり)
◾️15度未満を正常
◾️15〜30度を軽度
◾️30〜40度を中程度
◾️40度以上を重度
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外反母趾には状態によって5種類に分けられる
❶靭帯性外反母趾(じんたいせい)


足指の付け根のアーチ(横アーチ)の横中足靭帯(おうちゅうそくじんたい)が緩んで親指(母趾)が曲がる場合と、小趾(第5趾)が曲がる場合があります。 骨の変形が無いタイプです。
曲がりの角度が進行すると痛みは軽減するも、最終的には脱臼状態になります。
親指(母趾)が曲がる場合が一般的で、足底筋群の未発達や機能低下の場合も原因となります。
❷仮骨性外反母趾(かこつせい)


母趾(親指)の付け根の骨が変形するタイプです。
足趾の機能低下や発達不足があると、歩行時に母趾(親指)の付け根を地面に強く打ち付けてしまい、繰り返しの衝撃により身体の防御反応で骨が異常に発育(仮骨形成)し、横や縦方向に出っ張った状態となり、曲がったように見える。
❸混合性外反母趾(こんごうせい)最多


上記の❶靭帯性外反母趾と❷仮骨性外反母趾が同時に起こるタイプで、最も多く見られる外反母趾となります。
30〜40代以降の女性に発症することが多く見られますが、男性や子供にも発症します。
最初は靭帯性か仮骨性のどちらかから始まり、加齢につれて両方の要素を混合していきます。
また母趾(親指)の付け根と靴との摩擦により、粘液性の『バニオン』と言われる皮下滑液包炎(ひかかつえきほうえん)が仮骨の上に生じて、腫れたり赤くなったり痛みを伴うことがあります。
❹ハンマートゥ性外反母趾


靴の中で足指が縮こまってしまい、横から見ると指がZ字状に見える「ハンマートゥ」や、足指が浮いてしまう「浮指」に併発して発症するタイプです。
変形の状態がハンマーの頭のように見えるので、「ハンマートゥ」と呼ばれています。
原因はハイヒールなどの小さめの靴に圧迫されて縮こまってしまったり、逆に大きめの靴を脱げないように足指でロックする歩行癖がついている足に起こります。
また、生まれつき足の指が長すぎる人に多い外反母趾です。
❺病変性外反母趾(びょうへんせい)


関節リウマチやへバーデン結節などの関節の病気によって発症するタイプで、ケガや事故なども原因のひとつです。
著しい変形や脱臼を伴っている状態で、足底部に分厚いタコが出来やすく、比較的短期間で進行してしまう傾向がある。
重度の場合は手術が必要となります。
外反母趾の主な症状

①足裏のタコ・魚の目
外反母趾の方は足裏の横アーチが低下することで、歩行時に足指の付け根で蹴り返し動作をしてしまい負担がかかることで、タコ・魚の目を形成し、強い痛みを生じることがあります。(特に第2趾に生じやすい)

②親指の付け根の痛み
変形が進行すると、親指の付け根が横に大きく突出します。 突出部が靴に当たるなどの刺激を受けると、骨と皮膚が当たった時に衝撃を防ぐ『皮下滑液包(ひかかつえきほう)』という小さな袋に炎症(バニオン)が起きて水が溜まり、腫れや痛みを伴うことがあります。
また、この突出部には親指につながる知覚神経が通っているため、その神経が圧迫されることにより、親指にしびれや痛みが生じることもあります。

③第2趾や3趾の脱臼・亜脱臼
外反母趾が更に進行すると、関節を支える靭帯が伸びてしまい、親指が第2趾や3趾の下に潜り込むようになり、最終的に第2趾や3趾の付け根の関節が上方向(背側)に脱臼・亜脱臼することもあります。
④親指の巻き爪
外反母趾の親指は捻れながら『くの字』に曲がるため、爪の側面に負荷がかかってしまい、次第に巻き爪となってしまうこともあります。
外反母趾の原因
①外的要因(後天的な原因)
距骨(きょこつ)の問題

足のトラブルの主な原因は、距骨(きょこつ)が内側に倒れる過回内(かかいない)です。【オーバープロネーション】
日本人の7割ほどの人が、立った時にこの過回内になっています。
この状態で歩行を繰り返すと、足が着地する際に土踏まずのアーチが崩れ扁平足(へんぺいそく)になります。
蹴り出す際には、親指にねじれを伴う負荷がかかり、外反母趾や巻き爪を引き起こす原因になります。



くつの問題
ハイヒール・パンプスなど、つま先が細い靴やかかとの高い靴は、つま先に重心がかかるため、親指が圧迫され外反母趾の原因になります。
サイズが小さい靴でも、親指に圧力が加わり外反母趾の原因になります。
反対に大きすぎる靴の場合は、歩行時に靴の中で足がつま先の方へ動いてしまうため、結果的に同じように親指に圧力が加わり、外反母趾の原因になります。
『Journal of Joint Surgery関節外科 Vol.14 No.9 Sep.1955.より引用』
足裏の筋力低下(扁平足)や肥満の問題
加齢や運動不足などで足裏の筋力が低下すると、足裏のアーチが消失、または減少することで扁平足になり、足趾や足部への負担が外反母趾の原因になります。
肥満も体重の重さにより、足裏のアーチへの負担が強くなり、アーチが消失、または減少することで、同じように外反母趾の原因になります。


②内的要因(先天的な原因)
足の形
生まれつき親指が人差し指よりも長いタイプ『エジプト型』の足をしている人は、靴からのストレスにより外反母趾になりやすいです。 約70%の日本人がこの『エジプト型』と言われています。
また、先天性扁平足の人も外反母趾になりやすいです。

性差
外反母趾の発生頻度は、男女比では1:10と圧倒的に女性に多いことで知られています。 なぜなら、女性は男性よりも「筋力が弱い」「ホルモンの影響で関節が緩みやすい」といった要因から、先天的な外反母趾になりやすいからです。
疾患
関節リウマチ、へバーデン結節、エーラス・ダンロス症候群などの基礎疾患をお持ちの方も外反母趾になりやすいです。
遺伝的要因
遺伝学的には外反母趾は遺伝しないと言われていますが、骨や関節の構造(外反母趾になりやすい形態的な特徴)は遺伝するので、親、祖父母、叔父叔母などに外反母趾の人がいれば注意が必要となります。
外反母趾に痛みがなくても二次的に体への影響がある!
足部の痛み
足の機能低下により引き起こされる、モートン病や足底腱膜炎などがあります。
モートン病は足趾の付け根の部位で圧迫を受け、指先にしびれや痛みが生じる神経障害です。
足底腱膜炎も同様に足のクッション機能が低下し、足底腱膜と骨の付着部分が炎症します。 起床時の最初の一歩がとても痛かったり、階段を登る時やつま先立ちをするときに痛みを生じます。

モートン病

足底腱膜炎
転倒しやすくなる!

外反母趾になっている方は、足の機能低下が起きているため、足元がふらつきやすいなどの不安定な状態です。
特に高齢者など筋力低下している方は転倒のリスクが高くなります。
高齢者の方が転倒された場合、高い確率で骨折や頭を打つなどの大怪我をされています。
入院を余儀なくされると、それをきっかけに認知症状が現れやすくなるため注意が必要です。
膝痛、股関節痛、腰痛、肩こりや頭痛なども引き起こす!

外反母趾になっていると距骨(足首の骨)が内倒れ(オーバープロネーション)し、下肢が内旋(内側に捻れる)するため、膝痛や股関節痛を引き起こし、O脚、X脚やXO脚にもなるリスクがあります。
また猫背などの姿勢も悪くなり、肩こりや頭痛を引き起こすなど、カラダ全体にも影響を及ぼすことになります。
外反母趾の予防と対策
外反母趾にならないための予防や、悪化させないためには原因となっている外的要因の問題を見直す必要があります。
*自分の足のあった靴を履くことがとても重要‼️
ハイヒールや先の細いパンプスはもちろんのことで、スニーカーやウォーキングシューズでもサイズが合っていないと外反母趾になるリスクがあります。
また、せっかく足に合ったサイズの靴を選んで履いていたとしても、正しい靴の履き方をしていないと悪化してしまう事があります。
*足趾のトレーニングとストレッチ
足の指を動かし、筋力と柔軟性を高めましょう!
①ボールでコロコロ
ゴルフボールか同じぐらいの大きさのスーパーボールを足裏で踏んでコロコロと転がしながら、硬くなった足裏の筋肉をほぐしていきます。
一度に長い時間やってしまうと、あとで痛みが出てしまう場合があるので、1回3分程度をこまめにやってみてください。
また、ほぐした後は指先でボールをつかむ動作を1セット10回を1日3セットやりましょう。
ボールをつかめない人は、つかもうとする行為がとても重要なので、1分間トライしてみましょう。
②グーチョキパー体操
足の指でグー、チョキ、パーをする。 グーは第3関節までが曲がるようにする。
チョキは親指を上に反らす『上チョキ』と、下に反らす『下チョキ』の2種類。
特に下チョキが出来るようにする。
パーは親指と小指を広げる際に、なるべく下方向に広げるように意識する

③足指ストレッチ
各指をお扇状に広げてストレッチをする。広げる際は、なるべく指を下方向に広げるようにする。
④イモムシ歩き
両足をそろえて立って、両足同時に足の指先の力のみで前に進む。
(足指で床をつかむように曲げて、次に指を伸ばしながら少しづつ前に進む)
5歩ススムを1セット5回。1日3セット。
できない人はイスに座り、足先に少し重心を載せながら足だけ前に進む。
4歩ススんだら元に位置に戻って、また4歩ススム。1セット5回を1日3セット。
⑤ショートフットエクササイズ
⒈ 立ったまま、両足すべての指を上に反らし、土踏まずを持ち上げます。
⒉ 親指のみを床につけます。
⒊ 残りの指を伸ばすように床につけます。
123の順番で10回くらい行いましょう。
レベル1ができた方は、レベル2にチャレンジ
⒈ 立ったまま、両足すべての指を上に反らし、土踏まずを持ち上げます。
⒉ 親指のみを床につけます。
⒊ 小指をつける
4. 残りの3本を伸ばすように床につけます。

湘南foot Pro整体院の『外反母趾』治療の特徴
とにかく早めの治療が進行させないための最善策です!
痛みがある方は炎症を抑えないと親指の変形が進んでいきます。
初期の痛みであれば変形は抑えられますし、軽度の外反母趾であれば曲がった角度が戻る可能性もあります。しかし、進行してしまい変形や曲がりの角度が大きい場合は、痛みやそれ以上の進行を抑えることはできても、形そのものを治すことは出来なくなります。
その場合は、手術で骨を削りまっすぐに固定することになります。
仮に手術で見栄えが良くなったとしても、外反母趾になってしまった原因を改善していかなければ、また以前のように曲がったしまったり、更にひどくなってしまった方をたくさん観てきました。ですから、初期の段階で当院の治療を受診することを強くお勧めいたします。
特徴① 特別な手技で使える足に!
特徴②土台の距骨を整える!
特徴③テーピングで痛みが劇的に軽減!
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湘南footPro整体院
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